2006年6月11日日曜日

ニート対策

まず事実から
・厚生労働省はニート対策を「若者人間力強化プロジェクト」と名付け、来年度予算で231億円を要求。働く意欲の向上を目指す「若者自立塾」の新設など。

・厚労相、文科相、経産相らが参加する「若者自立・挑戦戦略会議」は、ニート対策に来年度予算で810億円を要求。「ジョブカフェ」の整備や、教育訓練と企業実習を組み合わせた「デュアルシステム」を推進


TVでもやってたけど

年間700億円

ぐらい注ぎ込む(注ぎ込んでいる)そうです。

不思議なのが人一人の生涯収入って末端社員なら9000万円くらいだと思うのですが、ニート対策に700億円使うくらいなら

年間800人

公務員としてニートを雇用する発想はないのかしら。



■700億円の重さ
中小企業では500万円程度の小さなプロジェクトでも草案や見積もりを立て稟議し、利益(結果)があがるのを検討してからスタートします。当たり前ですよね。
いわんや、700億ともなれば、大企業が社運を賭けて全力投球するはずです。失敗すれば人が死ぬでしょう(冗談抜きに死ぬはず)
で、ニート対策についてなのですが・・・・。
もちろん効果をあげてほしいし「ジョブカフェ」はありがたいのですが、いままでの経緯
約一万人を対象に行ったニート対策で就職したのはわずか数人という報道があった
から見て、残念ながら現状のやり方では結果は出ないでしょう。
ちなみにNPOに関わったこともあるので「ジョブカフェ」などNPO系の動きは結構把握してるつもりです。
「ジョブカフェ」は就職難にある年配者向けの対策として考案されたものです。ニート対策ではなかったんですよ。個人的にうれしい(コーヒーがただで飲めるなどのアイデアが盛り込まれている)のですが、効果は出ないでしょう。


■増加する背景と対策
第一に「ニートが増加する」原因を把握しなければいけません。
(おそらく社会的地位のある)対策者の方々は思いつきでやってみてる感があります。
700億円という人が死ぬ金額の重さを今一度かみ締めないといけませんね。年間1000人以上の効果がないならば、いっそ雇用してしまったほうがいいからです。
(効果が出なければ民間企業では人が死ぬんですよ(^^;)
肝心の原因ですが、キーワードになってくるのは「憧れ」と「楽しさ」だと予見します。
・憧れ
子は親を、そして何気ない日常の中で社会の流れを見て育ちます。
人が何かを極めようとするとき、必ず感動や憧れというきっかけがあるものです。原点というやつですね。
仕事に関しても同じです。
仕事は「つらくても家族のため」「憂鬱だが仕方ない」といった親の背中や社会の流れを受けて育った子供が「そこまでして働きたくないや」と思うのは十分ありえるのです。
では、どうすれば楽しい職場、社会が作れるでしょうか。
そのために会社は、人より少し能力が優れた人を雇うよりも、チームメンバーを思いやる人を多く雇用し、人ありきの雇用形態をつくる息の長い対策が必要になるでしょう。
長い目が必要です。強いては学歴社会に、結果主義にメスを入れることになります。
尊敬できる、憧れる。人間性を重視した社会を目指せば効果がありそうです。
・楽しさ
誰だって思うことですが、楽しくありたいのです。
わがまま?
それもあるでしょう。ただ全部ではありません。楽しいかどうかはとても重要なことです。
ニートに対し、裕福すぎて甘えているという見方がありますが概ね当たっています。
ただ、なぜそれがいけないのか?という点について真剣に取り組む必要があります。
つまり、仕事のプライオリティ、および内容が時代と共に変化した点です。
んーーー、
世の中は、生きるために欠かせない仕事=食べ物を作らなければいけない。などといった仕事内容から、
「まぁなくてもいいだろ」「これって社会貢献してるの?」と疑問に思う内容に大幅にシフトチェンジしました。
仕事が悪いといっているのではなくて、精神をすり減らしたり、不条理さに耐え、自尊心を奪われてまでやる仕事なの?と問いかけるだけの生活的な余裕ができたということです。
ということは、
・生きる上で必要
・精神的に楽
な職場、仕事を増やすのが対策の王道でしょう。
「楽しい」とはなんなのか。と向き合う時代になったといえます。


■事実に向き合おう
社会問題は個人のわがままという小規模なものではなくて、現実的に問題があって、そこに人が流れる物理法則です。
具体的にどうしたらいいでしょうね・・・。
ニート対策に700億円用意してくれるならそのうちの10億をボクにくれませんかw
無駄に消費するのではなく自分で会社をつくって、
・能力より人の輪を重視
・自給自足(畑でも耕す(笑))
なんてのはどうでしょう。
思うに、一度は仕事をしたけどニートになった人が過半数以上ではないでしょうか。
要、実態調査です。
ニート対策は、受け入れる(条件を満たした)会社をつくるのが最善な気がします。

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