2006年11月28日火曜日

プラネテス【アニメ】

■プラネテス

プラネテス
久々に良質アニメを見ました。
2004年にNHK BS-2で放送されていたそうですが、当時は見逃してしまった「プラネテス」。
デブリ屋(宇宙のゴミ回収屋)のハチマキ(主人公)が人類初の木星往還船に乗り込むまでのヒューマンアニメです。


■老若男女を問わずお勧め
ボク的には、娯楽の域を越えた作品、たとえば手塚治虫「ブラックジャック」「火の鳥」や浦沢直樹「マスターキートン」などに匹敵する名作でした。
つまり

毒はない


作品で誰にでも楽しめ、ほのかな感動を残してくれます。
舞台が宇宙ということもあり、その年度の最優秀SF作品に贈られる「星雲賞」を受賞、また第10話「屑星の空」はプラネタリウム化されています。

■お見事
原作のマンガも読んでみました。
プラネテス
なんとアニメとマンガでは内容が異なるじゃないですか。
大筋は同じなのですが、マンガでは木星到達までが描かれており、アニメ版にはないエピソードが含まれています。
逆か。
マンガ版はエピソードで繋ぎ合わせた感じだったのに対し、アニメ版では全体としてのストーリーをうまく集約した感じになってます。マンガをアニメ化する際にうまく昇華した作品といってもいいでしょう。
もう古い作品ですがお勧めです。
続編も作って欲しいなぁ。

■ここからはだらだら書きたい
ここからぶっちゃけのだらだら書き。
アニメ版、いい出来です。演出がにくいんですよ。監督の谷口 悟朗さんが逸材なのかなぁ。演出、つまり、仕込みですね。後半にならないとわからないような伏線をさりげなく随所にいれてくる。見事。見事な手腕。伏線といえば「デスノート」も面白いですね。未だ話題作の。ただ、そこまで熱狂的かというと、なんとなく「サイコ」の2番煎じな感があるわけですよ。ストーリーや設定ではなくて、製作者の思考回路「この展開はありえねーだろ」という選択肢をとって組み立てる部分で。そこでオリジナル主義のボクとしては「サイコ」の方を格上にみてしまうわけです。で、話を戻して「プラネテス」。緻密なんですよね。全体を把握した上でバランスを崩さないように大事なギミックをちりばめて置く。これって面白さの根幹だと思うんですよ、良質な面白さ。次から次へと強敵が出てきてそれを倒すアニメやマンガも面白いですよ。でも、面白さの質が違う。製作者の工夫、苦悩の質が違うんです。やはりテーマは「愛」ということですね。アニメ版で最後に映像だけ見せるベビー服。「子供ができたんだ」「ああ、見てよかったな」って未来につながっていくそういう演出が心の温度をあげてくれます。
素晴らしい。グッド!

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